2011/11/25,28 fri,mon

辻一弘さん 特別講義

スクールにて、海外で活躍している特殊メイクアップアーティストの
『辻 一弘(tsuji kazuhiro)』さんに2日間に渡り特別講義をして頂きました。

初日は粘土彫刻、2日目はシリコンメイクのデモンストレーションと、充実した内容でした。

初日はスクリーンに資料を映し出し、解説を加えながら彫刻の進め方を教えて頂きました。

意識するポイントなどを踏まえながら進めていきます。


知らなかった行程が数多くあり、とても勉強になりました。


2日目はシリコンメイクのデモです。

左半分を老人にします。

使用する材料の解説や、ひとつひとつの行程の理由を細かく説明しながら進めます。


ペイントがほぼ仕上がりました。

各ポイントで説明をして頂きながら仕上がったメイクなので、
結果的にどの作業がどこに影響し、どう見えてくるかが解りました。

眉毛やヒゲの付け方に関しても分かりやすく説明して頂きました。

完成です。

表情をつけても違和感がなく、全くメイクだとは思わせないクオリティでした。

今回のデモストで、なぜ違和感なくリアルに見えるのか、技術的なところとは別の自分たちが見逃しがちなところにも気付けた気がします。
それぞれの行程をなんとなく進めていくのではなく、ひとつひとつがいかに大切か感じさせられました。

恒例の打ち上げです。

みんな自分たちの作品を講評して頂いていました。

今回の講義で一人一人が更なるステップアップに繋がったと思います。

辻さん、大変勉強になりました。貴重な講義ありがとうございました。

"SALT" アンジェリーナジョリーのメイクアップデザイナー

"ベンジャミンバトンの数奇な人生" "天使と悪魔"

"魔法にかけられて" "リング2" "メンインブラック"他

2008年 アカデミー賞候補 "マッドファットワイフ"

京都市生まれ。幼少の頃より絵画、映画、化学、テクノロジーに興味を持っており、高校時代から特殊メイクを自分のキャリアと決める。ディック・スミス氏(アマデウス・エクソシスト・ゴッドファーザー)とコンタクトをとり、辻が高校卒業の後、スミス氏は、日本映画であるスウィートホームの特殊メイクアップスーパーバイザーとして雇われ、辻を制作スタッフのひとりとして招待した。

その後、辻は独立して黒沢明監督(七人の侍、乱、用心棒)の8月の狂詩曲など数々の日本映画の制作に携わり、また代々木アニメーション学院で講師として特殊メイクの指導を行う。1996年にリック・ベーカー氏(狼男アメリカン、ナッティー・プロフェッサー)によりスポンサーされアメリカに移住、メン・イン・ブラックの制作に携わる。この作品がスタートで、その後10年以上の間、辻はベーカー氏とタッグを組んで数々のハリウッド大作にかかわる。

辻とベーカー氏がチームを組んだ作品として、バットマン&ロビン、ディアボロス、悪魔の扉、猿人ジョー・ヤング、ライフ、ワイルド・ワイルド・ウェスト、ナッティー・プロフェッサー、グリンチ、猿の惑星、メン・イン・ブラック2、ザ・リング、ホーンテッドマンション、ヘルボーイ、ザ・リング2、もしも昨日が選べたら、マッド ファット ワイフ がある。ライフと猿人ジョー・ヤングでベーカー氏はオスカー賞候補となる。辻はグリンチでBAFTA賞を受賞し“猿の惑星ではBAFTA賞候補となる。グリンチと猿の惑星では、ハリウッド・メークアップ・アーティスト&ヘアースタイリスト 組合賞を受賞。またもしも昨日が選べたらとマッド ファット ワイフではオスカー賞候補となる。2007年から辻はKTS Effects, Inc. 社を創立し、現在に至る。